2024/09/18(水)
片頭痛の5つの原因 その② 脱分極説 -皮質拡延性抑制によって起こる閃輝暗点、片頭痛-
カテゴリー:頭痛
こんにちは!
渋谷区初台、幡ヶ谷近郊で腰痛に特化!KOSカイロプラクティック
院長の小杉です。
今回は片頭痛の5つの原因の、その②として
脱分極説について解説していきます。
脱分極について解説する前に神経伝達について解説すると
神経伝達とは神経回路を電気信号が流れ情報伝達する事です。
例えば痛みを感じる時
痛みの元となる侵害刺激が電気信号に変換されて神経回路を流れ情報伝達し
大脳に届くと、そこで痛みという感覚になります。
次に神経回路を電気信号が流れるメカニズムについて解説します。
電気は電位差によって流れますが
神経を構成する1つ1つの神経細胞の細胞膜の内部と
細胞膜の外部には電位差があります。
神経細胞の細胞膜の内部の電位を膜電位といいます。
神経細胞に刺激が入っていない安静な状態では
神経細胞の細胞膜の内部の電位は、細胞膜の外部の電位を基準として
約-70mVです。これを静止膜電位といいます。
そして神経細胞に何らかの刺激が入ると
神経細胞の細胞膜の内部の電位がプラス方向に変化します。
この現象を脱分極といいます。
この時の神経細胞の細胞膜の内部の電位を活動電位といいます。
その後、再び神経細胞の細胞膜の内部の電位がマイナス方向に変化します。
この現象を再分極といいます。
そして一旦、-70mVよりも更にマイナスになった後
静止膜電位の-70mVになります。
これらのプロセスが隣の神経細胞にも起こり
そのまた隣の神経細胞にも起こり
連鎖的に起こってゆきます。
これが神経回路を電気信号が流れ情報伝達するという事です。
また、これは神経細胞が興奮している状態です。
次に片頭痛の前兆となる皮質拡延性抑制について解説していきます。
脳の神経細胞に何らかの刺激が入り
神経細胞が過剰に興奮している状態が周囲の神経細胞に広がり
その状態が暫く続いた後
今度は神経細胞が抑制された状態が周囲の神経細胞に広がり
脳全体に広がっていく現象を皮質拡延性抑制(ひしつかくえんせいよくせい)といいます。
この皮質拡延性抑制によって片頭痛の前兆となる閃輝暗点が起こるという説があります。
これは視神経の神経細胞が抑制された状態になって
視野欠損が起こる事で視界の中に黒い点や光の点が現れ、広がって
やがて消えていく現象です。
そして皮質拡延性抑制によって片頭痛が起こるメカニズムは
皮質拡延性抑制による三叉神経系の活性化
それによる炎症メディエーターの発生と血管拡張
それによる三叉神経への刺激です。
そして三叉神経は血管拡張による物理的な刺激よりも
炎症メディエーターによる化学的な刺激に対して痛みの反応を起こしやすいようです。
三叉神経は脳神経の1つで、運動神経と感覚神経の両方を含みますが
その中の感覚神経の支配領域は、後頭部を除く頭部全体と、顔面です。
最後に、片頭痛のメカニズムは不明な点が多く
皮質拡延性抑制がなぜ三叉神経系を活性化させるのかはわかっていないようです。
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